アブラガニ

アブラガニの特徴とおすすめレシピ

アブラガニの特徴とおすすめのレシピのメイン画像

アブラガニは、多くの食用かにの中でも、あまり有名な存在ではありませんでした。
しかし、ある騒動をきっかけに「タラバガニのそっくりさん」として良くも悪くも有名になってしまいました。すっかりマイナスイメージをもたれてしまったアブラガニですが、その固定観念にとらわれず素直に食べれば「美味しいかに」である事に間違いはありません。
今回は、そのマイナスイメージを取り除き、皆さんにおいしく食べてもらうために、アブラガニの説明や魅力をお伝えします。

もくじ

1.アブラガニの特徴

アブラガニの画像

アブラガニの味・見た目の特徴や産地についてまとめてみました。

1-1. 味の特徴

アブラガニはタラバガニと見た目がそっくりである事から、タラバガニの偽装問題に悪用されがちです。
その過程で、「アブラガニはタラバガニよりも味が劣る」というイメージが定着してしまいました。

しかし、水揚げ直後の新鮮なアブラガニと、やや品質が落ちたタラバガニだったら、水揚げ直後の新鮮なアブラガニの方がおいしく食べられます。水産物であるかには、鮮度や加工・保存方法も味を大きく左右する要素の一つである事を忘れてはいけません。アブラガニはタラバガニと比べると日持ちが悪いので、そういうイメージが定着してしまったのかもしれませんね。

アブラガニは殻に身がぎっしり詰まっており、また味もタラバガニとは異なるほんのりした甘さが感じられるので、本来は「おいしく食べられるかに」の一つです。

ちなみに、アブラガニは1月から6月ごろまでが旬とされており、この時期に水揚げされるアブラガニは身の詰まり方・甘みが最高潮になります。美味しいアブラガニを堪能したいなら、この時期が狙い目です。

日本でも人気が高まりつつありますが、すでに海外ではアブラガニがとても人気です。
獲れたての新鮮なアブラガニは、「タラバガニよりもアブラガニの方が美味しい」と評する人もいるほどです。

1-2. 見た目

成体だと、甲羅の全長はおよそ20cmです。
やや小ぶりなサイズのタラバガニと同じくらいで、足がズワイガニ・毛ガニなどと比べて1対少なく見えます。しかし、お尻の方にある1対の足は甲羅の内側に隠れているだけ。この点も、「タラバガニのそっくりさん」と言われる理由です。それもそのはず、アブラガニとタラバガニは同じ「ヤドカリの仲間」ですから、似ていても何の不思議もありません。
タラバガニと同様、アブラガニも足がポイントです。とても太くて立派な足をもっており、殻の中に詰まった身はとても筋肉質です。オスは足が長いので、さらにボリュームがあります。アブラガニを購入する時は、足の太さ・長さを基準に選ぶと良いでしょう。
アブラガニはタラバガニと見た目が似ていますが、わかりやすい違いは甲羅の真ん中のトゲの数です。タラバガニには「6個」のトゲ、アブラガニには「4個」のトゲがあります。
>>注意!タラバガニとアブラガニの違いに見分け方を書いていますので興味があれば読んでみてください。

1-3. 産地

実は、日本における「国産アブラガニ」というのは、めったにお目にかかれません。
北海道の一部海域で水揚げされたアブラガニも販売されていますが、あまり数が多くないので、見かけることは少ないでしょう。
なぜかと言うと、日本近海にアブラガニはほとんど生息していないからです。大多数が海外で水揚げ・加工した上で日本へ輸入され、市場に流通しています。そのため、活きがにとして流通するケースはほとんどありません。

一応、日本海にも生息しているといえばしているのですが、そこはロシア近海。もちろん漁業権はロシアにあるので、日本の漁船がこの海域でかに漁をする事はおろか、勝手に入る事すらできません。

日本で流通しているアブラガニは、アメリカ領のベーリング海・ロシア領のオホーツク海で水揚げされ、輸入されてきたものが多数を占めています。この2海域は、多くの種類のかにが水揚げされている「かにの聖地」のような存在ですが、アブラガニも例に漏れません。しかも、それぞれの海域でも特に北寄りの水域で水揚げされているので、より寒冷な海域に生息している事がわかります。

ごく限られた水域でしか獲れないアブラガニ。日本での知名度が低かった理由もうなずけますが、最近では多くの日本人に親しまれるようになってきています。

2.アブラガニのおすすめレシピ

アブラガニのを使ったチャーハン画像

アブラガニは、タラバガニと同様にぷりぷりした食べ応えがある身をもっています。その食感を活かした調理方法で食べるのがおすすめです。また、安く手に入る事から、他のかにでは もったいなくてできないような豪快な食べ方も気軽に楽しめます。

2-1. シンプルに蒸して食べる

普通にボイルして食べてもいいのですが、アブラガニがもっている独特の甘みを存分に引き出したいならば、蒸して食べるのがおすすめです。ボイルした時に比べて、よりジューシーに仕上がります。
自宅に専用の蒸し器があるならば、ぜひ挑戦してみてください。アブラガニがまるごと1杯あって、小さめの蒸し器しかない場合は、解体してから蒸すと良いですよ。

2-2. 焼いて食べる時も一工夫

シンプルに焼いて食べても美味しいですが、一工夫するだけで風味がかなり変わってきます。
特におすすめしたいのが、甘みの引き立つ「バター焼き」と、さわやかな風味が楽しめる「レモン焼き」です。
アブラガニのむき身とバター1切れ、または、レモンスライスをアルミホイルで包み、オーブンで焼くだけ。お好みでブラックペッパー・塩コショウを軽く振りかけて食べると美味しいです。

2-3. アブラガニならでは!?豪快なかにチャーハン

比較的お手頃な価格で購入できるアブラガニは、お手軽メニューの筆頭であるチャーハンの具材にして食べても美味しいです。身を軽くボイルしてからほぐし、溶き卵やねぎなど他の具材・米と一緒に中華鍋で豪快に炒めましょう。味付けは好みによってアレンジして良いのですが、アブラガニの歯ごたえと甘みを堪能したいなら、身は粗めにほぐし、味付けはやや控えめにするのがポイントです。

まとめ

悪評がついてしまったアブラガニですが、新鮮なものはタラバガニよりも美味しいと評判です。食べ方しだいでおいしく食べられますよ!値段もお手頃なので、一度試してみてください!

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